「リネロリカリア推進委員会」 最近の「リネロリカリア」事情。


今年もがやってきました! (梅雨に逆戻りなんて聞きたくないやい・・・)

去年は、、、思い起こせば、、、わたくし、、、

左足の、、、小指を、、、複雑に骨折しておりました関係で、、、ほとんど、、、夏というものを満喫できませんでした・・・(泪。

心から、、、反省している次第です。。。 





今年はね、

去年の分もガッツリと過ぎ行く季節を楽しませて頂きますよ~。。。覚悟しとけ004.gif!!





さて、、、


「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」(仮名)のチビチビたちが孵化してから、あっという間に50日経過したわけです・・・。

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さすがは「リネロリカリア」、成長が早い。すっかり幼魚斑が取れて、日々驚くほど成長しています。もう一丁前の姿ですね!!


体に縦じま5本(種類や個体差によっては6本)が見えます。実際はもっとくっきりと見えますが、光の加減で飛んでしまっています・・・。背びれの最初の条から始まるこの“縦じま”は、尾びれの付け根の5本目(6本目)まできちんと規則正しく入るのが、「リネロリカリア」最大の特徴です。
通称「プレコ」と言われている種類と違って、「リネロリカリア」には“アブラヒレ”がありません。同じ「ロリカリア科」にあって、この“アブラヒレ”の有るや無しは、種族の進化上、または性格・性質的な部分において、重要で貴重な手がかりになっていると考えます。

例えば、同じ“オトシン”と呼ばれる仲間でも、「ヒソノタス」(オトシンネグロ等)と「パロトシンクルス」(P.マクリカゥダ等)では、容姿こそ似ていますが細かい部分では、全く違う習性をしています。あっ、ちなみに「ヒソノタス」には“アブラヒレ”はありません。逆に「パロトシンクルス」は“アブラヒレ”が本種の特徴です。





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「プレコちびちび専用育成箱」をそのまま使った関係で、孵化したての稚魚は、穴からたくさん逃げ出してしまいました。まぁ、「リネロリカリア」の稚魚がそれだけ小さくて細くて、活動的だという事なのですが・・・。結局、再回収出来た子等含めて、現在、約20匹が順調に育っています。


「リネロリカリア」の研究はここ数年とてもさかんに行われており、特に2008年以降は新しい発見が目白押しで、新記載種も続々と論文発表されています。

ある研究では「リネロリカリア」は大きく分けて、「砂地を好む種類」と「砂利底を好む種類」の2種類が居るとしています。その分類方法は、腹側のウロコの配列や有無に深く関係している、と論文発表されているのですが、はたまた違う研究者は、この分け方を真っ向から否定しています・・・。
また、その他の分類方法としては、「体の細い種類」と「体の太い種類」の分け方であったり、「頭が三角」と「頭が丸い」分け方とかとか。。。簡単な書き方をしていますが、彼らは大真面目に数値から導き出しています。



現在、「リネロリカリア」に属する種類は約60種にもなります。正しくは62種?+1種(通称「赤ランケ」)??
この大所帯は「ロリカリア科」の中でもダントツ一番を誇るものなのですが、その数は、今後もまだまだ増えていくような気がしています。それは我々が普通にショップで見かけるヘンテコリンな「リネロリカリア」が多いことからも、アクア趣味用に流通している「リネロリカリア」の流通経路を考えても、何を見ても“sp.”での紹介が非常に多いことからも、そう言えると思います。

種類だけ考えても複雑怪奇で、いまだに謎の多い「リネロリカリア」ですが、最近発表された文献や論文を読んでみても、、、相変わらず研究者間での熱いバトルが繰り広げられています(笑・・・。過去には、今でも有名な「リネロリカリア-ヘミロリカリア論争」を始めとして「フォンチィイクティス-レリエラ“シノニム”論争」(最終的には、共に「リネロリカリア」で統一することになりますが・・・)などなどがありましたね・・・。これからも「リネロリカリア」を研究している学者さんたちは躍起になって、ライバルの理論を蹴落とすべく材料を探しているような気がします。
まぁ~読む側からすると、やれやれ~♪、ってな気分で、高見の見物なんですけどね(爆!!





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与えているエサはいつものように「自家製冷凍ブライン」、それと、これまた常用している「課粒状の沈下性エサ」で人工エサにも徐々に慣れさせています。体長は小さい子で35mm。大きい子で40mm程度。そろそろ「冷凍アカムシ」を始めても良いかな?
下の写真、体の真ん中の赤い部分、、、心臓なのですが、ドキンドキンと力強く動いています。小さくても鼓動する命。。。すごいですね!



「ファロウェラ」同様、「リネロリカリア」もお腹のウロコから得られる情報は、種類を判別するのにとても重要な役割を担っています。規則的に並んでいるもの、不規則なもの、ウロコの大きさ・形、位置などなど。。。
その他、各ひれの条の数、縦じま模様の数、尾びれの色、頭の大きさ、ヒゲの生え方、尾びれのフィラメントの有無、体色等、、、「リネロリカリア」をきちんと同定するのは複雑過ぎて、さっぱり的を得ません(泣。。。

それもそのはず、「リネロリカリア」は南米大陸のほぼ全域、北はパナマから南はアルゼンチンまで、、、とても広い範囲に生息していると考えられていますし、その生息地域の環境に、「リネロリカリア」ならではの凄まじい順応力で適応してきたわけですから・・・、そう安々と問屋が卸すわけないですよね!



まぁ、それに果敢に挑戦するのが、学者魂なんでしょう。ご苦労なこったです。。。

その学者さんたちが申すに、「リネロリカリア」を分類する上では無視することの出来ない、大きな地理的要因があるそうです。それは南米を代表する大きな川の“流域”と密接な関係があるようなのですが・・・。
単純に言ってしまうと、“『アマゾン川流域』に生息する種類”と“『パラナ川流域』に生息する種類”とに分けられるみたいです。かといって、この分け方が「リネロリカリア」分類のリーサルウェポンになる訳ではありません。。。

特に『パラナ川流域』(ブラジル~アルゼンチン)とその周辺の海岸線にある河川には、数多くの「リネロリカリア」が生息しているようで、未記載種の「リネロリカリア」がまだまだたくさん居ると言われています。「リネロリカリア」約60種のうち、この流域に生息している「リネロリカリア」は40種以上にも及んでいるのにはビックリです!まぁ、それだけこの地域が「リネロリカリア」にとって天国だという事なのでしょうけど・・・。

つい去年、2008年に発表された論文では『ウルグアイ川流域』だけでも9種類の「リネロリカリア」が記載種として同定されています。一つの論文で9種類が一気に同定って、、、すごい。。。
また同年の他の論文では、『イグアス川流域』で新しく2種類を同定するに至ったのですが、その他にも“未確認の2種類が居るようだ”、と報告しています。




などなど・・・、『枝支部』的には、話題に事欠かない「リネロリカリア」なのです(核爆・・・。




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研究を厄介にしている代表「リネロリカリア・ランケオラータ」。

このお魚は『アマゾン川流域』にも『パラナ川流域』にも、両流域に生息しているのが確認されています。。。
ん~、確かに「R.ランケオラータ」には、色々な“cf.”や“aff.”や“ver.”が存在していますね。更に研究が進めば、それらの亜種も全て違う種類ってことになっていくんですかねぇ~。。。

『枝支部』にもちゃっかり居ますよ!この子はメスです。独特の色合いをしていますので、他の「リネロリカリア」とは簡単に見分けが付きます。いつもヨットの帆のように、背びれをピンと立てています。これも本種だけの特徴です。よく見るとちゃんと体に5本の縦じまが入っていることが判ると思います。これ、「リネロリカリア」の最大の特徴ですから・・・。




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この子は、「リネロリカリアsp.“パラグアイ”」として飼ってます(笑。本当の名前は判りません。。。

特徴が薄いので本当に「リネロリカリア」?って疑ってみたくなりますが、その他の特徴からしても、ちゃんと「リネロリカリア」で間違えありません。環境によって体色を微妙に変えるのですが、今は落ち着いたシックな装いです。実際はもっと渋い、何ともいえない“赤錆びこげ茶”色してますのよ~ん!!
んで、よーっく見ると、産毛のようにヒゲが生え始めました。ってことはオスですかね!(メスが居ない・・・)





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『枝支部』きっての肝いり「リネロリカリア」。販売名は「リネロリカリアsp.“バルセロス”」です。

上の方法でこの「リネロリカリア」を無理やり分類してみると、、、

『アマゾン川流域』+「体が細い」+「顔が三角」+「砂地を好む」“リネロリカリア”

ってことになるのかな?だから何て名前の「リネロリカリア」?と言われてしまうと、何にも答えられないのですが・・・。
3年ほど前に数匹購入しましたが、残念な事にメスはこの1匹だけでした。。。そうそう、この子はメスなんです!だって、顔が可愛いでしょ!!(逃。。。
ってことじゃなく、よく見てください、お・な・か。。。
緑色しています・・・。これ、紛れも無く“卵”です。「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」が産卵した時も、メスのお腹が緑色でしたから!!
「リネロリカリア」の卵は緑色していて、孵化後のヨークサックも緑色しているって、「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」で知りました。


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そして、期待のオスです(爆。。。

この2匹、どうやらペアリングしているように思うんですけどねぇ~。。。(飼育者の欲目か・・・)
もう1匹、他の水槽に本種のオスが居るのですが、その子は体が小さくて、ヒゲの生え方もまばら。とても産卵という大仕事を任せられそうにありません。
という事で、このオスに託す事にしたのです。

メスが抱いている卵は充分成熟しているように見えますし、このオスもしっかりヒゲがはえ揃っているので成熟していると思います。。。ですので、特別に30cmキューブに移して、塩ビパイプも入れて、準備万端『産め産め攻撃』を仕掛けているのですが、中々どうして敵も然ることながら・・・。今のところ、一向に産む気配がありません。やはり繁殖期を逃したか・・・(滝泪。


これまでの経験から「ロリカリア科」のお魚は、オスが産卵を主導するという事が判ってきました。。。結局は、オスがやる気を見せない限り、どんなにメスがポンポコリンでも産卵までには至らないケースがほとんどではないかと・・・。
それから、季節的な問題もあります。こちらはもっと深刻と言えば深刻な問題です。。。何をどうあがいても、今から春には戻れません。
という事は、このまま来春まで根気強く飼育を続けるしかないのでしょうか?まぁ、結局はそういう事なんだろうなぁ~。。。

って、殺さない(死なせない)ように、大事に飼育しなければいけませんね・・・。





「リネロリカリア」の記事を書くたびに言っているのですが、とにかくこのお魚は丈夫で飼いやすいです。

その証拠として、文献には「かなり汚染が進んだ水域でも生息が確認出来た」と記されています。それだけタフなお魚ってことなんでしょう。。。





「リネロリカリア」深いぃ~・・・。





良い夏をお過ごし下さいませ。040.gif














Gattung Rineloricaria Bleeker, 1862

Rineloricaria aequalicuspis (Reis & Cardoso, 2001)
Rineloricaria altipinnis (Breeder, 1925)
Rineloricaria anhanguapitan (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria anitae (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria beni (Pearson, 1924)
Rineloricaria cacerensis (Ribeiro, 1912)
Rineloricaria cadeae (Hensel, 1868)
Rineloricaria capitonia (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria caracasensis (Bleeker, 1862)
Rineloricaria castroi (Isbrucker & Nijssen, 1984)

Rineloricaria catamarcensis (Berg, 1895)
Rineloricaria cubataonis (Steindachner, 1907)
Rineloricaria daraha (Py-Daniel & Fichberg, 2008)
Rineloricaria eigenmanni (Pellegrin, 1908)
Rineloricaria fallax (Steindachner, 1915)
Rineloricaria fellipponei (Fowler, 1943)
Rineloricaria formosa (Isbrucker & Nijssen, 1979)
Rineloricaria hasemani (Isbrucker & Nijssen, 1979)
Rineloricaria henselii (Steindachner, 1907)
Rineloricaria heteroptera (Isbrucker & Nijssen, 1976)

Rineloricaria hoehnei (Ribeiro, 1912)
Rineloricaria isaaci (Rodriguez & Miquelarena, 2005)
Rineloricaria jaraguensis (Steindachner, 1909)
Rineloricaria jubata (Boulenger, 1902)
Rineloricaria konopickyi (Steindachner, 1879)
Rineloricaria kronei (Ribeiro, 1911)
Rineloricaria lanceolata (Gunther, 1868)
Rineloricaria langei (Ingenito, Ghazzi, Duboc & Abilhoa, 2008)
Rineloricaria latirostris (Boulenger, 1900)
Rineloricaria lima (Kner, 1854)

Rineloricaria longicauda (Reis, 1983)
Rineloricaria maacki (Ingenito, Ghazzi, Duboc & Abilhoa, 2008)
Rineloricaria magdalenae (Steindachner, 1878)
Rineloricaria maquinensis (Reis & Cardoso, 2001)
Rineloricaria melini (Steindachner, 1959)
Rineloricaria microlepidogaster (Regan, 1904)
Rineloricaria microlepidota (Steindachner, 1907)
Rineloricaria misionera (Rodriguez & Miquelarena, 2005)
Rineloricaria morrowi (Fowler, 1940)
Rineloricaria nigricauda (Regan, 1904)

Rineloricaria osvaldoi (Fichberg & Chamon, 2008)
Rineloricaria pareiacantha (Fowler, 1943)
Rineloricaria parva (Boulenger, 1895)
Rineloricaria pentamaculata (Langeani & Braz de Araujo, 1994)
Rineloricaria phoxocephala (Eigenmann & Eigenmann, 1889)
Rineloricaria platyura (Muller & Troschel, 1848)
Rineloricaria quadrensis (Reis, 1983)
Rineloricaria reisi (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria rupestre (Schultz, 1944)
Rineloricaria sanga (Ghazzi, 2008)

Rineloricaria setepovos (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria sneiderni (Fowler, 1944)
Rineloricaria steindachneri (Regan, 1904)
Rineloricaria stellata (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria stewarti (Eigenmann, 1909)
Rineloricaria strigilata (Hensel, 1868)
Rineloricaria teffeana (Steindachner, 1879)
Rineloricaria tropeira (Ghazzi, 2008)
Rineloricaria thrissoceps (Fowler, 1943)
Rineloricaria uracantha (Kner & Steindachner, 1863)

Rineloricaria wolfei (Fowler, 1940)
Rineloricaria zaina (Ghazzi, 2008)


※ アルファベット順
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by ybkj | 2009-07-24 06:58 | 李推進委

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