「オトシンクルス」の簡単で複雑な見分け方。。。

皆さん、こんばんは。ファロ支部ybkjです。。。

今日のお題目は、ある意味「オトシンクルス」ファン必見の内容となるに違いありません。


『オトシン』と呼ばれるお魚はとても種類が多く、範囲が広いのですが、「オトシンクルス属」となるとたかが知れています。せいぜい15種類ほどでしょうか?最近の新種同定では、「オトシンクルス・コカマ」、いわゆる「ゼブラ・オトシン」だったり、尾びれ模様のバットマンマークが名前の由来となった「オトシンクルス・バットマニィ」だったり・・・。


b0088646_018396.jpg

Otocinclus hoppei Ribeiro, 1939


ところが、一般にショップで販売されている「オトシンクルス」は、そのほとんどがそのまま「オトシンクルス」として売られており、種類の表示はほぼ皆無と言っても過言ではありません。。。
人間に例えると、全て「鈴木」さんで売られているようなもの・・・?


それじゃ~、いくらなんでも「オトシンクルス」達が可哀想過ぎますので、枝支部へお越しの“マニアック”なアクアリスト向けに軽~っくそっと「オトシンクルス」の見分け方を伝授したいと思います!

細かい同定となると、最低でも1ヶ月は水槽で飼いこんでみないと、はっきりと種別の特徴を出現させる事は難しいのですが、ある程度の「グループ」的発想ならば、そんなに難しくなく種類の判別方法を覚える事が出来ます。


※ 「グループ分け」は、枝支部が勝手に行った作業で文献等には記載されていません。
   ybkjの私見による分類です。。。








「オトシンクルス・マクロスピルス、ホッペイ、マリアエ」グループ。
b0088646_23371983.jpg

ごくごく普通に流通している「オトシンクルス」です。写真の個体は「Otocinclus macrospilus Eigenmann & Allen, 1942」(オトシンクルス・マクロスピルス」ですが、これら3種類は非常に似通った特徴を持った種類で、同定するとなるとなかなか難しいものがあります。。。決め手としては成長サイズや体高などの違いがありますが、それよりも産地を限定することでより正確に種類が判別できます。
見分けるポイントは、ズバリ、『尾びれ付け根の黒い大きな模様』です。この模様があれば、このグループに属していると見て間違えないです。





「オトシンクルス・アフィニス、フレキシリス」グループ。
b0088646_23453714.jpg

単独で流通することが少ないグループですが、たまにまとまって混ざっている時もあります。身体の色が「鉄灰色」というより「錆茶色」なのがこのグループの特徴です。また、目が大きいのも見分けるポイントです。写真の個体は「Otocinclus flexilis Cope, 1894」(オトシンクルス・フレキシリス)です。やっとの思いで、写真に納めることが出来ました!!
「O.フレキシリス」は大型のオトシンクルス、「O.アフィニス」は小型のオトシンクルスなので、この2種類は簡単に見分けることが出来るでしょう。





「オトシンクルス・ヴィッタータス、ヴェスティタス」グループ。
b0088646_065018.jpg

一般的に「並オトシン」と呼ばれている2種類ですが、流通量は、上の「O.マクロスピルス、ホッペイ、マリアエ」グループの方が多いような気がします。尾びれにW形模様が2つ並びに入っているのが特徴です。写真の個体は「Otocinclus vittatus Regan, 1904」(オトシンクルス・ヴィッタータス)です。体の横に入る黒線と背中の模様の間に微かなギャップ(模様が無い部分)があることで「O.ヴィッタータス」であると言えます。実際、かなり長い期間飼い込まないと、このギャップがはっきりと現れてきません。現れないと十中八九「O.ヴェスティタス」と言う事になるのですが、この判断は、かなり難易度が高いです。

※ 2007/03/27
「O.ヴィッタータス」と「O.ヴェスティタス」に関して、文章を修正致しました。スイマセン・・・。



「オトシンクルス・ハセマニィ」グループ
b0088646_022262.jpg

グループと言っても、本種「Otocinclus Hasemani Steindachner, 1915」(オトシンクルス・ハセマニィ)だけなのですが・・・。体形的には「O.ヴィッタータス、ヴェスティタス」グループに近いものがあります、しかし、本種は『黒い線が尾びれの先までまっすぐ延びている』と言う最大の特徴があります。この線もじっくりと飼い込むことではっきりと現れてくるので、或いはショップでの同定は難しいかもしれません。特に尾びれが溶けた状態のままで平気で販売するような無神経なお店では、尾びれを観察することなど出来ません・・・。



いかがでしたでしょうか?「O.コカマ」に関しては割愛させて頂きました。。。
これで「オトシンクルス」の種類の見分け方の基本を身につけて頂くと嬉しいです!


で、ここからは、コロンビア便の「ちびっ子オトシンクルス」についてです・・・。
この「オトシンクルス」、この時期にだけコロンビアから入ってくるお魚なのですが、体が小さい割りにはとても丈夫で、しかも低pHにもめちゃくちゃ強いんです。当然、枝支部の低pH水槽たちにはもってこいの「オトシンクルス」なのですが。。。驚いた事に、実は2種類居たようなのです・・・。



先ずはこちら。
b0088646_0352749.jpg

b0088646_0353745.jpg

一見、「O.ヴィッタータス」のようにも見えますが、尾びれの模様が違い過ぎます。去年の春にコロンビア便から購入した個体ですが、一年経つのにSL30mmぐらいの小型オトシンクルスです。また、尾びれの付け根が太く、尾びれが小さいのも特徴です。。。尾びれの模様も、W状とも言えず・・・。不思議ですね。。。一体なにものなのでしょうか?さしずめ「Otocinclus sp. "Kolumbien"」にでもなるのですかね???


続いてこちら。
b0088646_041998.jpg

b0088646_0412082.jpg

こちらは一見「O.ヴェスティタス」のように見えます。よく似てはいるのですが、文献上、「O.ヴェスティタス」はコロンビアには生息しておらず、本種と同定することは事実上無理です。また、尾びれもW状模様になっていませんので、本種ではありません。。。
小型でコロンビア産で「O.ヴェスティタス」に似ているとなると、「Otocinclus huaorani Schaefer, 1997」(オトシンクルス・フアロラニィ)だと思うのですが、と言うか、そう思っていたのですが、改めて写真にして観察してみると、この個体は「O.フアロラニィ」とも違う感じがします・・・。「O.フアロラニィ」ならば、黒線と背中の模様の間に細くギャップが入るはずなんですね。。。ん~、、、「O.アフィニス」っぽい気もして来ました・・・。
と言う事で、この個体も取りあえず「Otocinclus sp. "Kolumbien"」と言う事にしておきますか。。。(結構いい加減)



「オトシン」の種類については、過去の記事を見てください。



引き続き、更なる深み目指して潜って行きたいと思います・・・皆さんも一緒にどうです?(核爆。。。



[PR]

by ybkj | 2007-03-27 00:29 | おとしん

<< 「ファロウェラ・ビッタータ」日... 「L134」腹芸・・・。 >>