「L134」について考える その参(繁殖の巻)

とある方面から“物言い”が入りました・・・(核爆。

“ちょっとさぁ、「プレコ」で引っ張りすぎじゃ~ないのぉ~?”

す、スイマセン・・・、おっしゃるとおりでございます。『枝支部』だっていう事をすっかり忘れて、羽目はずしました。。。


こんばんは。 『枝支部』ybkjです。


やるからには、とことんやっつけとかなければ、性格上、いつ後悔しないとも限りませんから・・・。


という事で「L134」、もう少しだけお付き合い頂きたいと思います。。。

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この「L134」は、前回、活躍した“あの”お父さんプレコです。。。
子育てが終わって、子供たちが無事に洞窟(筒)から巣立つや否や、あっという間に力ずくでこの洞窟(筒)を「L066」に奪取されてしまいました・・・(泪。
その後は“ストラクチャー”を転々とする悲しい日々を送っていましたが、しか~し、気まぐれ飼育者権限で、この洞窟を再び彼に宛がうことにしましたってば!
なんて優しい飼育者だ。。。

というのは、再び、産卵・子育てする準備を始めたからなんですが・・・。

「L134」に限らないと思いますが、プレコの産卵には、こういった、いわゆる「産卵筒」というアイテムが必要です。自然環境では、必ずしもこういった「ほら穴」が必要だとは限らないでしょうけど、閉鎖環境(水槽飼育)の場合は、この人工“ストラクチャー”は、産卵させる為には必須条件となります。。。写真の「産卵筒」は市販のものですが、オーブン陶土で思い通りの形を自作する方も、多くいらっしゃいます。そういう我が家も、息子の土遊びと兼ねて、散々作りましたっけ・・・。





『枝支部』的産卵誘発方法“産め産め攻撃”「L134」ヴァージョン ;

「その壱」、「その弐」で考えてきました本種の飼育環境や習性を考えると、実は様々な部分で産卵に繋がるヒントが隠されているのが判ります。。。それらの条件を一つ一つクリアしていくことによって、“産卵に近づけるのではないか?”と考え、実践するのが「枝支部的“産め産め攻撃”」の基本なのですが、本種については、「オトシン・ネグロ」や「コリドラス」と違って“ほいそれ!やれ産め!!”と、簡単に“産卵スイッチ”が入りません。
また、産卵できる環境を整えてあげるのに、かなりの時間と根気を要します。。。

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今回、“産め産め攻撃”用にセットアップしたレイアウトです。。。
前回は30cmキューブ(旧「緑倶楽部」水槽)で行いましたが、今回は60cm規格(旧「黒色水域」水槽)でチャレンジすることにしました!

セットアップの内容ですが、、、  ※ 水槽やろ過の大きさで条件は変わりますので、あくまでも参考として下さい。
① 「L134」1匹に対して、必ず1つの洞窟(筒)とスペースを分け与えるようにします。
② 今回のろ過機は、「エーハイム“緑筒”2213」にろ材が「約2L分」(ろ材コンテナは抜いてます)。排水側に「ディフューザー」。
③ 水流補助として、「小型の水中モーター+ディフューザー」。
④ 「流木」と「石」は適当に・・・。水流を妨げない程度の量と配置にするのが肝です。
⑤ 水温は「28℃」きっかり。水質は「pH6.0~7.5」を行ったり来たり。。。
⑥ そこに「L134」を2ペア、オス2匹/メス2匹。

次に「L134」2ペアを「プレコ水槽(雑居房)」から選別するのですが、その際の注意点は、
① 「成魚」であること (前回の記事を参考にして下さい)、
② エサ食いが良いこと、物怖じせずにエサを食べること (これは日々の観察が必要)、
③ 「ストラクチャー」をより強く意識していること (産卵できる体になるとより活発に喧嘩するようになる)、
などが挙げられます。。。ちなみに、成魚になると雌雄判別は、案外かんたん。。。

- オス : 下半身を中心に「ひげ」が生えてくる。『枝支部』では「スネ毛」と呼んでいます(笑。
- メス : 背ビレの両側が「ぷっくら」としてくる。『枝支部』では「豊満バディ」と呼んでいます・・・。

後は、セットアップした水槽に、選ばれし「L134」をポッチョンと放り込むだけ・・・。



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日々の管理についてですが、実際、セットアップなど差ほど重要ではなくて、むしろ、ここからが肝心です。やることは単純ですが、続けないと意味が無い・・・。

① エサ : 1日に1回、消灯前にたっぷりと「冷凍アカムシ」を与える。量の加減は言葉では表現できませんが、かなりの量です。
② 水換え : 少なくとも「3日に1回、50%~60%」。産卵の兆候が出てきたら、「毎日、80%~90%」。重労働です・・・。
③ 水質 : 基本的に「弱酸性」を保ちますが、産卵を仕掛ける時は「中性~pH7.5」にシフトさせます。
        水道水+カルキ抜きで毎日80%換水すれば、自ずとpHは高くなりますのであまり気を使う必要はありません。。。

たった3つのことだけですが、意外と続けるのはしんどいです・・・。



この管理を、産卵するまで根気よく続けます。。。そうですねぇ~、、、最低でも3ヶ月?・・・。。。それぐらいは裕に必要です。

そして、状態よく管理できれば、1ヶ月ぐらいから彼らの行動パターンに変化が出てきます。具体的には、

- メスの行動 : 夜中に表をウロウロと徘徊を始めます。(オスとほら穴の品定めか??)
- オスの行動 : 逆に、よっぽどの事が無い限り、表をうろちょろする事なく「ほら穴」でそわそわしてます。(ひたすらメス待ち・・・。哀れ・・・。)

そして、そういう行動が目に付き始めると、オスメスとも体色が「黄色く」色づいて来ます。。。




まぁ、実際は、、、ここからが本当の長い戦いの始まりなのですが・・・。

後は、水換え温度や水位にメリハリをつけて、様子を見ながらひたすら根気よく飼育するしかない。。。

産卵するかしないかは、彼らに任せるしかありません。。。

真面目に真摯に、愛情を込めて、根気よく飼育していれば、きっと彼らは答えてくれます。。。







さてさて、文字ばかりじゃつまらないでしょうから、今回選ばれた「4匹(2ペア)」を紹介しておきましょう!


セットアップしてから既に1ヶ月ほど経過していますので、それぞれがそれぞれの「ほら穴」をストラクチャーにしています。一度落ち着いてしまえば、そうそう「ストラクチャー」の奪い合いはしません。しかし、ペアになったオス・メス間で「ほら穴」の交換をする事はたまぁ~にあります。


1) 向かって「一番左」にお住まいの、、、前回産卵した“メス”(トップ登録)
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まぁ~“肝っ玉母ちゃん”です(笑。。。近づくと必ず1枚目のポジションでこちらを伺ってきます。
この子は、「プレコ水槽(雑居房)」に居る頃から割りあい黄色い色をしていました。だいぶお腹も膨れてきています。前回、産卵を経験しているメスなだけに、、、こちらとしても、彼女に期待せざるを得ないのですが・・・。
彼女は、「L134」の中でも“トップ登録(一軍)”の個体です。



2) 向かって「左から2番目」市販産卵筒にお住まいの、、、前回産卵に参加した“オス”(トップ登録)
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「プレコ水槽(雑居房)」では、同居の「L066」(キンペコ)にやられっぱなしでしたが、こうやって専用の水槽に移してあげると、とたんに偉そうに振る舞います。こういうのを“内弁慶”って言うんでしたっけ?ん?飼い主みたい??
それはさておき、、、いい具合に体が黄色くなってきているんですよねぇ~・・・。やっぱり、お隣さんとは腐れ縁を感じているのかな?頼むよ、お父さん!!
彼も“トップ登録(一軍)”メンバーです。



3) 向かって「右から2番目」にお住まいの、、、今回はじめて産卵に挑戦させる“メス”(トップ登録)
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まぁ、今回が初めてという事もあって、どうなるか判らないのですが、今のところ、非常に活発に徘徊しています。真っ先にエサを食べ、1枚目の写真のように、いつも周囲に眼を飛ばしています(笑。。。2枚目の写真を見ると、だいぶお腹が張っているのが判ります。
体の色づき方はまだまだ先輩メスには適いませんが、ん~、どうでしょう?なかなかいい線行ってませんかね!?
彼女も“トップ登録(一軍)”の子です。



4) 向かって「一番右」にお住まいの、、、ビビる君です。。。(サテライト登録)
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「プレコ水槽(雑居房)」には、、、“トップ登録(一軍)”が5匹、“サテライト登録(二軍)”が6匹、“ユース(子供)”が十数匹居るのですが、今回は敢えて、、、思い切って、“サテライト登録(二軍)”のこの子を起用してみました。。。体は小さめなのですが、「スネ毛」が一番立派だったからなんですが・・・。
ん~、やはり、まだ早かったのかなぁ~?一番しょぼい「ほら穴」に追いやられてしまいました・・・。普段もこうやって「ほら穴」の奥隅にぴたっと張り付いて、微動だにしません。。。消灯後は、それなりに活動していますが、他の3匹にしょっちゅう怒られています。
ところが、体色がいい感じの黄色になってきているんですよねぇ~。。。しかも、お隣のメスが最近ちょくちょくと、この狭い「ほら穴」に遊びに来るようになって・・・。

次の一手としては、①他の“トップ登録”のオスとこの子を交代させるか、、、②「ほら穴」を無理やり大きいのに替えてあげて様子を見るか・・・。

飼育監督としては、後者にしようと考えていますが、はたして吉と出るか凶と出るか・・・。
新たな大き目の「ほら穴」に交換するという事は、その「ほら穴」を巡る喧嘩が始まるとも限らないから、それなりにリスクは伴います。。。
まぁ、大したリスクではないですが・・・(笑。

P.S.
この子のもっと良い写真が撮れましたら、追加掲載いたします。(あっ、撮れたらですけど・・・)






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混泳魚の「ハイフェソブリコン・ビルマエ」です。まぁ、お飾りとして入れています(爆。とても綺麗でかわいいです!





という訳で、ある方のご要望にお答えして、「L134」の繁殖について書いてみました。満足しました?
『枝支部』としては、結構ギリギリのやばやばラインで勝負したつもりなのですが・・・。判ってます??



それはさて置いて・・・。

ここまで偉そうに書いても、私としては無事に産んでくれるかどうか、、、本当に確信はありません。しかし、何度か挑戦してみて、きちっと守る事を守れば、このお魚はけな気に産卵してくれる、という事だけは確かです。
また、アクアリストとして、こういった一種類のお魚をクローズアップして、とことん飼育してみる経験というのは、なかなかどうして、色んなことに気づいたり、気づかされたり。。。とっても勉強になり、他魚種を飼育していく際の知恵袋にもなるんですね。
普通では観察できない、思いがけない行動が見れたり、オスメスや上下の関係などが判ってきたりとか、これもまた、とても興味深い経験です。





あっそうそう、、、最後になりましたが、、、一つだけ言い忘れました・・・。




「L134」は夜行性ですので、煌々とライトを照らしながらじゃ、いい写真は撮れませんって・・・。ね!(爆x2









※ この記事は『枝支部』としての見解や方法論をまとめたものです。同じように飼育したからと言って、必ず産卵するとは限りません。
  そこの君、、、産まなかったらと言って、逆恨みしないで下さいよ!!

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by ybkj | 2008-10-17 21:12 | 縞縞鎧鯰

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