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「リネロリカリア推進委員会」2009年初夏 “産卵”


最近、巷では、、、「草食男子」というのが持て囃されているようです・・・。

商談中にそんな話題で盛り上がっていたら、20代の担当者に、

「ybkj(仮名)さんって、“肉食おじさん”ですよね!はっはっは。」

と、思いっきり笑われました。

えぇ~えぇ~、肉、食ってギラギラして何が悪いんじゃい! 




こんにちは。“肉食系おっさん”ybkjです(爆。。。





んじゃまぁ~、早速、、、ギラギラと行きますよ~!(言われた事は全然堪えてない・・・)





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「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」のスポーニングサイト。
オスがしっかりと“卵塊(エッグクラッチ)”をお腹の下に収め、胸ビレ、腹ビレを“ぱた、ぱた”とゆっくり羽ばたくようにして水を送っています。近づく者がいれば、果敢に追い払います。それが例の「L204」“1号”でも“2号”だとしても・・・。我が子を守るためには形振り構ってなんかいられません!
水槽の底面ガラスがむき出しになっていますが、それは、このオスが四六時中扇いでいるので自然と無くなってしまったからです。
彼にとっては、このサイトは立地的に相当不利なはずなのですが、そこは愛情と根性?でカバー。もの凄い形相で卵を死守しています。



海外の繁殖事例を調べてみると、「リネロリカリア」は、『両方向が開けた、チューブ状のパイプ等を主なスポーニングサイトにする』と書いてありました。『枝支部』でも“塩ビパイプ”や“竹”などを使って色々と試して来たのですが、混泳している「プレコ」や「ファロウェラ」(全滅・・・)、「コリドラス」などが、チューブ状ストラクチャーを優先的に支配してしまうため、性格が大人しい「リネロリカリア」は、全く占領できませんでした。。。なので、あえてそういったストラクチャーを作ってあげずに放置していたんです。
チューブ状のストラクチャーを使って「リネロリカリア」を産卵させる時は、あるいは単種で飼育してあげるのが一番なのかもしれません。。。

産卵数は100個ほど。オスの体の下ですので、正確には数えられませんでした。親の体の割りには卵は小さく、直径3mm程度。。。薄い黄緑色をしています。




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このオス、実は去年、水槽から飛び出してしまい、床の上で“半乾き”の状態で発見されました。。。「あ~バカ!」と思ったものですが、微かに呼吸をしていたので、とりあえず水槽に戻しました。当然、死んでしまうものと・・・。まぁ、死んだら仲間が食べるだろうと・・・。
しかし、この子は奇跡的に一命を取り留めました!しかし飛び出してしまった代償として、今は、下半身が変形し、一部骨が見えています。麻痺というか、上手く動かせないようですが、食い意地だけは張っているので、安心はしていたんです。。。
その子が、まさかペアリングして、本当にメスに産ませてしまうなんてねぇ~。。。感慨無量です!



で、この子ですが、2007年に販売名「リネロリカリア・ニグリカゥダ」で購入した個体です。アルゼンチン便で輸入されて来ました。本当に販売名通りなのか、本当に本種なのかどうか、、、結局、判らずじまいで今日に至ります。
以前にこの記事で、この子を紹介したのですが、種類を特定出来ないので、今は単純に「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」としています(爆。
ここ数年で、また十数種の「リネロリカリア」が掲載種として同定されましたので、この子はもしかしたら、その中の1種類なのかもしれませんね!って、文献がラテン語だったので、読めませんが(超爆&滝泪。。。

体長は、だいたい150mmSLぐらいあります。「リネロリカリア」の仲間では大型の種類になるでしょう。派手な模様もあるわけでなく、ごく普通の、特徴は無いが、ごっつい「リネロリカリア」って感じです!






産卵に至ったバックグラウンドですが、実は2ヶ月ほど前、この水槽(プレコ雑居水槽)で飼っていた「リネロリカリア」を一旦整理してみたんです。「L134」のチビチビたちが大きくなったら、この水槽に移そうと考えていたからなんですが。。。
整理していた時に、妙に“いちゃいちゃ”していた2匹がいたので、おそらくはペアリングしているのだろうと勝手に思い込み、とりあえず淡い期待を胸に、この2匹だけ掬うのをやめ、他の「リネロリカリア」は引越しさせました。
産ませるためには、チューブ状ストラクチャーが必要のはずなのですが、上述通り、どうせプレコに取られてしまうので、上の写真のような“ちょっと奥まった場所が作れる”流木を入れておいたんです。。。そう、淡い期待を抱いて・・・(笑。

結局は、こちらの思惑通りに事が進んだわけですが、「産卵に至る条件」や「産卵トリガー」を見出すまでには至っておりません。。。





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今回産卵したメスです。「リネロリカリア」の雌雄判別は比較的簡単と言われています。繁殖期を迎えると、オスには立派なヒゲ(実際は鱗が変化したもの)が生えてきます。メスは、そのヒゲが生えてこないので判り安いですね。種類によっては、繁殖期のみ、メスにもいくらかヒゲが生えるとも言われています。
それ以外の判別方法としては、「オスはオスらしい顔つき」「メスはメスらしい顔つき」というのがあるんですが、どうですか?メスに見えます??(爆。



ロリカリア科の魚には、いくつかの“産卵形態”というものがあります。

- オトシン型   : 「オトシンクルス」や「ヒソノタス」などの 『卵撒き散らし・後知らんぷり型』、
- ファロウェラ型 : 「ファロウェラ」や「ストゥリソーマ」などの 『オスが卵塊をオープンエリアで孵化まで守る型』、
- ロリカリア型  : 「ヘミオドントイクティス」や「クロッソロリカリア」などの 『オスが卵塊をアゴの下に付着させて孵化まで守る型』、
- プレコ型    : 「プレコ」の 『オスが卵塊をほら穴で孵化、子育て・巣立ちまで面倒みる型』、

故意に順番を操作したのですが、比較的原始的な『オトシン型』から文明の匂いがする『プレコ型』まで、「ロリカリア科」の進化と産卵形態には、何らかの因果関係があるのかもしれませんね!「オトシン」は元々「コリドラス」と祖先が一緒のようですし・・・。って、今回はこういう話じゃなくって!(核爆。

「リネロリカリア」は、上の産卵形態で言うと、ちょうど「ロリカリア型」と「プレコ型」の間に位置するような、そんな産卵形態を取ります。
つまり、『オスが卵塊をほら穴等で、体の下で孵化するまで守る型』。。。ちょっとややこしいのですが、「リネロリカリア」と呼ばれる種が現在50種以上いるところを考えると、この種族が繁栄するのには、この産卵方法が一番理に適っていたのかもしれません。
これだけ特徴がはっきりとしているので、普通にリネロリカリア型として良いですね!






うんちくはこの辺で・・・。






文献によると、産卵から孵化までだいたい25℃で6日程度だそうです。。。


ってことは、今晩あたり・・・?







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おっと!居ました、居ました。。。孵化したての稚魚発見!!

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早速、“駒込ピペット”吸い込み作戦で、回収しました。。。体長およそ8mm。ちっこいです(泣。。。黄緑色したヨークサックが観察できました。


「リネロリカリア」は、周辺環境に体色を合わせるのが得意なお魚さんです。生まれたての稚魚ですら、その技は持ち合わせているようで、まぁ~広い水槽、こんなちっこいのを1匹1匹吸い込んでは回収、、、その繰り返し、至難の業です・・・(滝汗。
結局、粘って、何とか50匹ぐらい、育成箱に収容させる事が出来ました!残りは後でやるよ~!

育成方法ですが、、、「リネロリカリア」は初めての経験です。しかし、稚魚の動きや雰囲気から言って、「ファロウェラ」や「ストゥリソーマ」のやり方でOKかなって。
そこに産卵形態を鑑みて、「プレコ」風アレンジをしてみてはどうか?と思っています。

その方法が良いか悪いかは別にして、とにかく、やってみない事には何事も判りませんからね!

どなたか情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えてください006.gif








そうそう、、、上に書いた、“2ヶ月前に引越しさせた”「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」、環境が変わって、すっかり変身しているところを紹介しときます(笑。



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この子はメスですね。この水槽は『水草オトシンクルス水槽』なのですが、何故か「リネロリカリア」数種が数匹、雑居しています。その関係か、エサが足りていない?。。。ちょっと痩せ気味ですね。エサの量を増やします(爆。。。ちなみに、後ろでピンボケてるのは、「リネロリカリア・アイガンマンナィ」のメスです。


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んで、こちらは『黒色水域』に引越しさせたオスです。いい感じにお髭をたくわえ、いい感じにカムフラージュしてますね!さすがは、変身ロリカリア。お上手!!

上から見てみると・・・、

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こんな感じです(笑。






という事で、「リネロリカリアsp.“アルゼンチン”」、なかば仕掛けたような、なかばたまたま産んでくれたような・・・。

そんな、中途半端な産卵となりましたが、とりあえずは稚魚たちがどこまで育ってくれるのか。。。頑張りますゎ~!









かわいい写真が撮れました。
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「サターン・プレコ」

by ybkj | 2009-06-05 00:48 | 李推進委

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